彗星は原始太陽系が形成されたとき、その外縁部で一緒に生まれました。以来、はるかな宇宙空間にとどまっていたものが、何かのきっかけで太陽の引力に引かれ、落ちてきたものと考えられています。したがって彗星は太陽系初期の貴重な情報をもっています。
彗星はその周期から「短周期彗星」と「長周期彗星」に分類されます。短周期彗星は200年以下の周期をもつ彗星で、これまでに約200個発見されています。ハレー彗星のように歴史上たびたび観測されているおなじみの彗星もあります。短周期彗星の軌道はほぼ黄道面にそっています。
一方、200年以上の周期をもつ長周期彗星は、やってくる方向がさまざまで、軌道は黄道面にかぎりません。このことから、長周期彗星は太陽系のはるか彼方にある球状の領域、「オールトの雲」に起源があると考えられています。オールトの雲はオランダの天文学者ヤン・ヘンドリック・オールトが初めて提唱したもので、太陽から2万〜10万天文単位(太陽・地球間の距離の2万から10万倍)もはなれた場所に存在すると考えられます。
オールトの雲のあたりに存在する氷とちりのかたまりは、非常にわずかしか太陽の重力の影響を受けていません。そのため、近くを通過する恒星や分子雲の質量によって軌道をかきみだされ、太陽に向かって落ちてくるのです。平均して100万年に10数個の恒星が、太陽の近くを通過すると考えられています。
短周期彗星は、このようにして太陽系の内部に入ってきた彗星が惑星の重力の影響を受けてとらえられ、黄道面を回るようになったものと考えられています。冥王星の外側にある小天体の帯、カイパーベルトからくるという説もあります。 |
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