図2-9-3. 氷の結晶構造 |
水は固体になると、結合距離や結合角が定まり、正四面体が連なった構造をつくる。正四面体に注目すると、中心と四面体頂点に酸素(O)が配置され、それぞれの酸素は水素(H)を仲介とした直線結合(O----H─O)で結ばれている。水素結合である。破線の結合は水分子の極性によって生じたクーロン力による結合である。 水の結晶構造は、共有結合で結ばれ正四面体構造をつくる炭素の結晶(ダイヤモンド構造)と同じように、方向性のある構造である。このため金属結晶や分子結晶のような最密充填構造をとることができず、隙間の多い構造となる。 このため水の結晶の充填率は32%で、金属結晶に多い面心立方晶の充填率74%に比べるとはるかに低い。物質は液体より固体の密度の方が大きくなるのが普通であるが、唯一、水は例外である。水は4℃液体のときに密度最大となる。これは水の結晶が隙間の多い「スカスカ」の構造になっていることに起因している。
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